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多様な臨床情報を考慮に入れた婦人科悪性腫瘍患者のオミックス解析(全ゲノム・全トランスクリプトーム・プロテオーム・メタボローム解析)による個別化治療の探索

【婦人科腫瘍研究】

保存された生体試料を用いた婦人科がん遺伝子研究についてご協力のお願い

私達は婦人科がんに対するよりよい診断・治療を目指して下記の遺伝子解析研究を実施しています。本研究の中で過去に保存された病理検体、凍結組織・細胞を用いてがんの遺伝子の異常を調べてその特徴を見出すことを計画しています。本研究は京都大学医の倫理委員会の審査・承認を受け、病院長の許可を得ています。「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」に基づいて研究に関する情報公開をします。

1.研究課題名

多様な臨床情報を考慮した婦人科悪性腫瘍患者のオミックス解析(全ゲノム・全トランスクリプトーム・プロテオーム・メタボローム解析)による個別化治療の探索

2.研究の概要

対象

西暦2013年1月1日から西暦2018年12月31日の間に京都大学医学部附属病院産婦人科で婦人科臓器(子宮・卵巣・卵管・腹膜・膣・外陰など)の疾患で手術加療を受けた方で、「生体試料の保管と将来利用についての同意書および説明文書」で説明を受け、生体試料保管と症例利用について同意をいただいている方

方法

凍結保存されている組織・細胞、病理標本として保存されている組織から核酸(DNA・RNA)・アミノ酸・タンパク質等を抽出し、専用の解析機器(次世代シークエンサー、質量分析機など)を使って遺伝子の情報(全ゲノム塩基配列、全遺伝子転写物など)を調べます。カルテに記載された臨床情報と合わせて婦人科がんの病態の解明、新たな診断方法や治療方法の確立を目指します。

研究期間

承認日から2022年3月31日まで(期間が延長される場合があります)

3.研究組織

この研究は当院と以下の共同研究機関で実施します。

研究実施責任者

京都大学医学部附属病院 婦人科学・産科学:
教授 万代昌紀

研究担当・分担者

京都大学医学部附属病院 婦人科学・産科学:
濱西潤三 山口建 山ノ井康二 堀川直城 浮田真沙世 三瀬有香 水野林 宮本泰斗 高松士朗 古武陽子 河原俊介 植田彰彦 
京都大学医学研究科附属ゲノム医学センター:
疾患ゲノム疫学解析部門 教授 松田文彦
統計遺伝学部門 教授 山田亮
京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻ビックデータ医科学分野:
教授 奥野恭史 研究員 鎌田真由美
京都大学大学院医学研究科 医学教育推進センター および 生命情報科学研究ユニット:
講師 および ユニットリーダー ジェービー・ブラウン
京都大学高等研究院:
特定教授 本庶佑
京都大学医学部附属病院臨床研究総合センター データサイエンス部:
教授 森田智視
京都大学 ウイルス・再生医科学研究所 臓器連関研究チーム: 
特定准教授 河岡慎平
京都大学大学院医学研究科免疫細胞生物学:
教授 上野英樹 准教授 吉富啓之

共同研究機関および研究責任者

独立行政法人国立病院機構京都医療センター産科婦人科:安彦郁
近畿大学医学部産科婦人科学教室:松村謙臣
岩手医科大学医学部産科婦人科学講座:馬場長
新潟大学医学部産科婦人科学教室:榎本隆之 吉原弘祐
がん研究所がんプレシジョン医療研究センター:森誠一
関西医科大学附属生命医学研究所ゲノム解析部門:日笠幸一郎
滋賀県立総合病院産婦人科:村上隆介
東京大学大学院医学系研究科産婦人科学講座:織田克利
東北大学産科学婦人科学教室:徳永英樹
東京大学大学院医学系研究科免疫細胞治療学講座:垣見和宏
東京大学新領域創成科学研究科メディカル情報生命:鈴木穣
九州大学生体防御医学研究科附属トランスオミクス医学研究センター:和泉自泰
国立研究開発法人理化学研究所科学技術ハブ推進本部:桜田一洋, 統合生命医科学研究センター:中川英刀
宮城県立がんセンター研究所発がん制御研究部:安田純

4.試料・個人情報の管理について

本研究で使用されるカルテ情報・保存試料には患者さんの個人情報が含まれます。研究ではこれらから氏名、住所などの個人を特定できる情報は全て削除し、研究用の番号を付けて管理します(匿名化)。また、この情報が必要な場合(研究参加への同意の取り消し、診療情報との照合時など)に研究用の番号と結びつけられるように対応表を作成し、この対応表は研究責任者が厳重に管理をします。遺伝子情報の一部(ゲノムデータ)は個人識別符号といって指紋・声紋などと同様に特別な処理によって個人を特定できる可能性のある情報に該当します。研究で得られた情報は共同機関先と共有する場合がありますが、ゲノムデータの提供については学術研究の目的でどうしても必要な場合のみとし、営利企業・団体には提供いたしません。ただし、遺伝子解析には専用の解析機器が必要な場合があり、そのような解析のために試料を外部委託サービスに提供することがあります。その際も個人情報は再匿名化し、解析終了後は提供先の試料・解析結果を確実に返却または破棄させます。

5.研究結果の公表と公的データベースへの登録について

研究の結果は学会発表や学術雑誌を通じて公に発表されることがあります。その際にも個人情報は保護されますが、近年、こうした遺伝子解析で得られた貴重なデータをより多くの研究者と共有できるようにするために公的なデータベースに登録する取り組みが進んでいます。ある研究で得られたデータが将来、新たな解析方法や技術によって利用されることで疾患の病態解明や治療法・予防法の確立が促進されることが期待できるためです。本研究で得られた情報についても、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が運営する、バイオサイエンスデータベースセンター(NBDC)に制限公開データとして登録する可能性があります。これら制限公開データは科学的観点と個人情報保護のためのセキュリティ体制などについて厳正な審査を受けて承認された研究者にのみに利用が許可されます。NBDCの運営状況やNBDCから公開されているデータの内容については、下記のウェブサイトを参考にしてください。

NBDC ヒトデータベース

6.遺伝子解析結果の開示について

本研究で実施する解析の結果については現時点でその精度が十分に保証できないため、原則として開示はいたしません。

7.同意の取り消しについて

本研究は「生体試料の保管と将来利用についての同意書および説明文書」の同意の下で実施いたしますが、研究への参加は対象者の自由意思によるものです。ご自分の試料・情報を使用して欲しくない場合は、これを拒否することが可能です。その場合も不利益を受けることはありません。研究同意の取り消しを希望された場合、該当する試料・情報について調査し、当院および他の研究機関での使用を停止します。

8.遺伝カウンセリングの体制について

本研究のことを知って不安に思うことや相談したいことがある場合は、遺伝カウンセリング担当者が相談を受けます。診療を担当する医師、インフォームド・コンセント担当者など病院職員にその旨お伝えください。
京都大学医学部附属病院遺伝子診療部: 電話 075-751-4350

9.研究資金・利益相反について

本研究は以下の公的資金からの研究費を得て行っています。

日本学術振興会・科学研究費補助金 (基盤(A))

本研究実施にあたり、利益相反については、「京都大学利益相反ポリシー」「京都大学利益相反マネジメント規程」に従い、「京都大学臨床研究利益相反審査委員会」において適切に審査・管理しています。

10.本研究について詳しい情報が欲しい場合

本研究の概要は京都大学医学部附属病院産婦人科のホームページ(https://obgy.kuhp.kyoto-u.ac.jp/)でも公開されています。この研究について何か分からないことやご心配なことがありましたら、遠慮なくご相談下さい。

1) 本研究課題についての相談窓口 京都大学医学部附属病院 産婦人科:
電話: 075-751-3269, E-mail jnkhmns★kuhp.kyoto-u.ac.jp

2) 京都大学の相談等窓口 京都大学医学部附属病院 相談支援センター:
電話 075-751-4748, E-mail ctsodan★kuhp.kyoto-u.ac.jp

※E-mailは、★を@に置き換えてください

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京都大学医学部婦人科学産科学教室