HELLP症候群の発症を予測するバイオマーカーの探索

【周産期研究】

1) 研究課題名

「HELLP症候群の発症を予測するバイオマーカーの探索」

2) 研究の目的

HELLP症候群は妊娠高血圧症候群の最重症型であり、母体死亡を含む重篤な合併症を来たしうる疾病です。HELLP症候群の唯一の治療は妊娠終了ですが、同疾病の発症予測バイオマーカーは存在せず、発症した際に妊娠終了の準備が完了していないことは稀ではありません。HELLP症候群の発症予測バイオマーカーを同定することは周産期医療において喫緊の課題であり、本研究は、妊娠高血圧症候群診断時にHELLP症候群発症を予測する血清バイオマーカーを探索することを目的としました。

3) 研究実施期間

倫理審査承認後より3年間

4) 研究の方法

2015年4月から2019年4月の期間に当院で治療を行った妊娠高血圧症候群の患者さんを対象としています。診療録から得られた母体年齢、血液検査結果、分娩週数、分娩様式、児発育・児出生体重などの情報を匿名加工したのち統計処理して検討します。データは論文化から少なくとも10年間保管されます。

5) 参加者のリスクと利益

本研究は診療録の既存情報のみを用いる観察研究であり、手術もしくは生検などの侵襲的医療行為は伴わないので新たな身体的なリスクはありません。この研究への参加によって、あなたが直接的な利益を得ることはありません。しかし、将来本疾患に対しより有効かつ安全な治療法を確立するために役立つ可能性があります。

6) 費用と補償

この研究に参加することにより、あなたに新たな費用負担が生じることはありません。また、あなたへ報酬や補償金が支払われることはありません。

7) 研究内容の情報提供

研究計画書および研究の方法に関する資料を入手・閲覧することができます。 資料の入手・閲覧に関しては、他の研究対象者等の個人情報及び知的財産の保護等に支障がない範囲内に限られます。

8) 結果報告

解析結果は、直接あなたの治療に役立つ情報ではないため、あなたや担当医師に対して連絡されることはありません。

9) 研究資金・利益相反

本研究は、運営費交付金により実施します。利益相反については、「京都大学利益相反ポリシー」「京都大学利益相反マネジメント規程」に従い、「京都大学臨床研究利益相反審査委員会」において適切に審査・管理します。

10) その他

この研究で得られた結果は、専門の学会や学術雑誌に発表されることもありますが、個人のプライバシーおよび個人に関する情報(氏名など)は厳重に保護・尊重され、外部に公表されることは一切ありません。

また、研究計画書および研究の方法に関する資料は他の研究対象者等の個人情報及び知的財産の保護等に支障がない範囲内に限り、入手閲覧することが可能です。その他本研究に関して、研究対象とならないことを希望する場合や、研究に関してご不明の点がございましたら、いつでも下記連絡先にお問い合わせください。対象とならないことを希望された場合も、一切不利益は生じません。なお、本研究は京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を受けています。

京都大学医学部附属病院 婦人科産科教室
(Tel) 075-751-3269
研究責任者・試料情報等管理責任者 近藤英治

問い合わせ・連絡先

京都大学医学部附属病院 相談支援センター
(TEL) 075-751-4748
(E-mail) ctsodan★kuhp.kyoto-u.ac.jp

E-mailは★を@に置き換えてください

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