着床不全を原因とする難治性不妊症患者に対する自己末梢血リンパ球を用いた免疫療法

【生殖研究】

概要

体外受精-胚移植治療において、形態良好な胚の子宮内移植を3回以上行っても妊娠にいたらない女性は、同様な治療を反復しても妊娠が成立する可能性の低いことがわかっています。その原因として、受け手側の子宮内膜が着床に適した状態に発育することができない子宮内膜発育不全が想定されています。子宮内膜発育不全により胚の着床が妨げられている病態は着床不全とよばれ、現在のところ有効な治療方法は確立していません。当研究室ではマウスおよびヒトの着床モデルにおいて、子宮内膜に自己のリンパ球を注入することで胚の着床が促進されることを見出し、着床不全女性に対する新しい治療「子宮内膜自己リンパ球投与」を考案いたしました。具体的には「患者さんの末梢血から分離したリンパ球をhCGという妊娠に特異的なホルモンで活性化したのち、カテーテルを用いて子宮腔内に投与して、その翌日に胚移植を行う」というものです。本研究は着床不全女性に対する子宮内膜リンパ球投与の有効性を検証するための医師主導治療研究です。

対象

体外受精-胚移植治療において形態良好な胚の子宮内移植を3回以上行っても妊娠に至らない女性。

詳細

本研究の情報の公開は大学病院医療情報ネットワーク(UMIN)に開設されたホームページで行われます。

https://upload.umin.ac.jp/cgi-open-bin/ctr/ctr_view.cgi?recptno=R000025851
UMIN-CTR試験ID: UMIN000022434

京都大学医学部婦人科学産科学教室