卵巣がんの病理組織画像のAI診断に基づく治療選択・予後予測ツール開発

【婦人科腫瘍研究】

研究協力のお願い

京都大学附属病院において上記課題の研究を行います。この研究は対象となる方の京都大学で既に保有している臨床情報を調査する研究であり、研究目的や研究方法は以下の通りです。情報などの使用について、直接説明して同意は頂かずに、このお知らせをもって公開いたします。対象となる方におかれましては、研究の主旨・方法をご理解いただきますようお願い申し上げます。この研究への参加(試料・情報提供)を希望されない場合、あるいは、研究に関するご質問は11)の問い合わせ先へご連絡ください。

本研究は京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会において審査を受け、研究機関長の許可を受けています。

1. 研究課題名

卵巣がんの病理組織画像のAI診断に基づく治療選択・予後予測ツール開発

2. 研究の目的と意義

本研究の目的は、卵巣がん高異型度漿液性癌の病理組織画像について、AI技術を用いて解析することで、組織画像からの治療効果の高い治療方法の選択や、予後予測を行うシステムを確立することです。

この研究で患者さんごとに卵巣がん高異型度漿液性癌の病理組織画像に基づき有効な治療法選択や予後予測を行うことで、将来的に卵巣がん高異型度漿液性癌の患者さんに対する有効な治療開発を推進することが期待されます。

3.研究の方法

3-1.研究実施期間

倫理委員会承認日より2023年12月31日を予定しています。

3-2.研究対象者

京都大学医学部附属病院 産科婦人科および近畿大学附属病院 産科婦人科において1997年1月から2019年12月の間に卵巣がんに対して手術加療を受けた患者さんを対象としています。

3-3.利用する情報・試料の項目

患者背景因子

1)年齢、性別
2)既往歴
3)がんの家族歴
4)がんの臨床病期
5)がんの治療情報と治療効果
6)予後情報 (再発の有無、死亡の有無、死因)

病理組織

手術時に検査に用いた残余のホルマリン固定パラフィン包埋された病理組織スライドを用いて腫瘍上皮、免疫細胞等に特徴的な分子の免疫染色を行います

遺伝子発現情報

「多様な臨床情報を考慮した婦人科悪性腫瘍患者のオミックス解析(全ゲノム・全トランスクリプトーム・プロテオーム・メタボローム解析)による個別化治療の探索」(京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会 G531)において二次利用の同意を頂いている方については、同研究に基づき解析を行った腫瘍組織の遺伝子発現情報を本研究に利用させて頂きます。

4.この研究への参加の拒否について

この研究の対象となる患者さん又はその代理人の求めに応じて、この研究の対象となる患者さんが識別される試料・情報の利用を停止することができます。停止を求められる場合には下記の連絡先にご連絡ください

5.参加者のリスクと利益

手術もしくは生検を行う必要はありませんので、新たな身体的なリスクはありません。この研究への参加によって、あなたが直接的な利益を得ることはありません。しかし、将来本疾患に対しより有効かつ安全な治療法を確立するために役立つ可能性があります。

6.費用と補償

この研究に参加することにより、あなたに新たな費用負担が生じることはありません。
また、あなたへ研究参加に対する謝礼や補償金が支払われることはありません。

7.研究内容の情報提供

研究計画書および研究の方法に関する資料は他の研究対象者等の個人情報及び知的財産の保護等に支障がない範囲内に限り、入手閲覧することが可能です。

8.個人情報の保護について

この研究で使用する臨床情報は患者さん個人が特定されない方法で収集され、京都大学医学部附属病院の内部で厳重に管理・保存されます。この研究で得られた結果は、専門の学会や学術雑誌に発表されることもありますが、個人のプライバシーおよび個人に関する情報(氏名など)は厳重に保護・尊重され、外部に公表されることは一切ありません。

9.本研究で収集した情報の他の研究への二次利用の可能性

本研究で収集した試料・情報は、同意を受ける時点では特定されない将来の研究のために用いる可能性があります。他の研究への二次利用および他研究機関へ提供する際は、新たな研究計画について倫理審査委員会で承認された後に行います。また、ホームページ上で、研究の目的を含む研究実施の情報を公開し、研究対象者が拒否できる機会を保障します。

10.研究実施施設と各施設の研究責任者

京都大学医学部附属病院 婦人科産科 [研究責任者 兼 情報管理責任者: 濱西潤三]
近畿大学医学部附属病院 産科婦人科 [研究責任者: 松村謙臣]

11.研究資金・利益相反

本研究に関わる資金は、科学研究助成基金助成金・基盤研究Bにより実施しています。
開示すべき利益相反はありません。利益相反については、「京都大学利益相反ポリシー」「京都大学利益相反マネジメント規程」に従い、「京都大学臨床研究利益相反審査委員会」において適切に審査・管理しています。

12.照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先

京都大学医学部附属病院 相談支援センター

(Tel) 075-751-4748
E-mail. ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp

京都大学医学部附属病院 産科婦人科

(Tel) 075-751-3269
研究責任者 兼 試料情報管理責任者 濱西 潤三
窓口担当者 植田 彰彦

京都大学医学部婦人科学産科学教室